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2013年04月

電王戦第五局 ▲三浦弘行△GPS将棋

随分放置してしまったけど、ぼちぼち再開しようかなと思います
もうこの記事を書かずに次の話題に移ろうかなと少し迷いました
しかし、それも体裁が悪いのでちゃんと書いてから再開します

もうご存じでしょうが、三浦八段は負けました
三浦八段に勝ったということは、トップ棋士にまったく引けを取らないということ
今回670台の大規模クラスタ構成で臨んだGPS将棋ですが
たった1台でもタイトル挑戦クラスの若手棋士に18連勝したという情報もあるのです
三浦八段であっても、羽生善治、渡辺明、森内俊之であっても、こんな真似は至難
それが670台…


▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀
▲5六歩 △5四歩 ▲4八銀 △4二銀 ▲5八金右 △3二金
▲6七金 △4一玉 ▲7八金 △5二金 ▲6九玉 △3三銀
▲7七銀 △3一角 ▲3六歩 △4四歩 ▲7九角 △7四歩
▲3七銀 △6四角 ▲4六角 △7三銀 ▲7九玉 △3一玉
▲8八玉 △8五歩 ▲2六歩 △1四歩 ▲1六歩 △2二玉
▲2五歩 △4三金右 ▲6八角 △7五歩 ▲同 歩 △8四銀
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戦型は相矢倉、序盤早々に角をぶつける脇システムと呼ばれる形
主流ではないが有力で、三浦八段の得意な戦法です
1筋の突き合いを見て角を引き、改めて棒銀で端を狙いに行きます
そこで△7五歩 ▲同歩 △8四銀と後手から先攻
これが実は脇システムにおける新手で、今まで公式戦には現れていなかったそうです
つまりGPS将棋は資料なしに独力でこの手を選んだわけで
いずれは新たな定跡もコンピュータが見つけていくという未来も予感させます
個人的にはなんだかロマンがないように思ってしまうのですが



▲7四歩 △7五銀 ▲7六銀 △同 銀 ▲同 金 △7五銀
▲同 金 △同 角 ▲7七銀 △6四角 ▲7六銀打 △7二飛
▲6七金
denou 05 02

新手を指した事実はともかくとして
この手自体が恐ろしい狙いを秘めているかというと、そうとも思えず
無難に収めようと思えば出来たと思います
しかし互角では勝てないと考えたのか、三浦八段は徹底抗戦を決めました

まず歩を逃がして持ち歩を渡さずに角銀桂の活用を制限します
そしてなんと、自ら銀をぶつけ、金も交換と、恐ろしい順に踏み込んでいきます
そして得た2枚の銀も自陣に打ち付けて角を追い返し、7八の金まで盛り上がっていきます

ここまでやるからには狙いは明らか
後手の攻め駒を全滅させて入玉してしまおうというのです
勝っても負けても大差の展開がほぼ確定しました



△8四金 ▲6五歩 △8二角 ▲6六金 △7四飛
▲7五歩 △7二飛 ▲8六歩 △同 歩 ▲同 銀 △7四歩
▲同 歩 △6四歩 ▲7五金 △7四金 ▲同 金 △同 飛
▲7五歩 △7一飛 ▲8三金
denou 05 03

ここで打った△8四金は勢力の均衡を保つ好手でした
対して三浦八段は▲6五歩と角を追い(玉側に引くと▲4六角)、
玉頭の歩を突いて要の金に働きかけていきます
GPS将棋は7筋を叩いて6筋から角を使いに来ました
対して▲6四同歩 △同角の展開は角を切られて受けきるのは難しい
とにかく要の金を盤上から消しに行きます
このあたりまでは三浦良しの声も多かったのですが…

図の▲8三金が厳しい手に見えて危険だったようです



△7三角 ▲8二歩 △6六金
▲8七玉 △8八歩 ▲8一歩成 △同 飛 ▲7三金 △8九歩成
▲7二金 △8八と
denou 05 04

何が危険だったのかというと
持ち駒に金がなくなったために次の攻めが非常に受けづらいのです
△6六金が厳しい攻め
▲7七銀では玉頭が開いて▲8一歩成もやりづらくなるので玉で受けますが
△8八歩と垂らしたのが好手
ここで▲7四歩で角を退かせて▲7五銀左から上部開拓の順も検討されていましたが
どうやらGPS将棋は▲7四歩に角を逃げずに△8九歩成と桂を取り、
▲8一歩成に△8四桂で優勢、という読みだったようです

実戦は▲8一歩成から踏み込み、▲7二金で飛車を取りに行きましたが
私から見てもあまり感触の良い手順とは思えず
相当苦しかったことがうかがえます



▲9六玉 △7六金 ▲8一金 △9四銀
▲9五銀 △7三桂 ▲4一角 △8三歩 ▲9一金 △9五銀
▲同 玉 △8四銀 ▲9六玉 △9九と ▲9五桂 △9四香
denou 05 05

飛車は取ったものの、上も下も横も塞がれてしまい
ここからは一手一手の寄せを見るばかり
ついに先手が攻める番は回ってこないままに完敗という内容となってしまいました


こうして電王戦が終幕となったわけですが、全五局を通しての感想として
プロ同士の対局以上に棋士が追い詰められていると感じました
得体が知れない、間違わない、疲れない、そして絶対に負けられない
そういったプレッシャーが大きすぎました
第一局こそうまく勝ったものの、続く二局、三局は熱戦の末に惜敗
そして四局、五局はとても普段ではやらないような作戦を選んで内容的には完敗

結果はもちろん違うけれど、対局者の個性までもが棋譜や対局姿勢に見て取れました
おそらく彼らの生涯でもトップクラスのプレッシャーがかかったでしょうが、
そのためにタイトル戦でも滅多に見られないほどのドラマチックな棋戦になったと言えます

しかし、この結果は重い…
おそらくGPS将棋は最強の棋士でも勝つことは難しいレベルにある
しかし、強すぎるからといって電王戦からは撤退という選択肢は悪手と言って良いでしょう
かといって、今回と同条件でやって、強すぎる相手を引っ張って
それをもう一回やって面白いかといえば微妙
長く続けられる形でコンピュータ将棋を取り込む勝負手が求められます
それも新規のファンが離れないように迅速に打ち出す必要があるでしょう


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最後の闘い

いよいよ大将戦
こちらで9:30開始

A級順位戦2位、最後まで羽生善治と名人挑戦を争った超強豪
三浦弘行八段
過去、羽生善治七冠王の牙城の一角を崩したのも彼でした

今はみうみうと呼ばれ、親しまれていますが
三浦八段は「棋界の武蔵」の異名を持つ求道的な棋士です
まさに修行、盤の前に10時間座っているのも常であったそうです

うーん、見た目もかなり似てますね

miumiu.jpgmusasi.jpg


対するは、まさに怪物
東京大学のコンピュータ700台を並列に繋げた常識外れの頭脳を持つ
世界コンピュータ将棋選手権優勝ソフト GPS将棋

いかに伝説の剣豪武蔵であろうとも、神話の怪物のような強大な存在と勝負になるのだろうか
無限の体力と人を遥かに凌駕する計算能力
小さなミスが命取りとなるかもしれない
ミスをしなくてもどうなるかわからない

さすがに700台を研究のために貸してもらうわけにもいかない
つまりまったく未知の領域の怪物
いったいどのような勝負になるのか
700台繋げてどこまで強くなるのか
想像の及ばない闘いとなるのは間違いないでしょう


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電王戦第四局 ▲Puella α△塚田泰明

遅くなりましたが、第四局の観戦記を上げておこうと思います
もしかして行間を詰めた方が読みやすいでしょうか?
長くなりますし、この方が書くの楽だし
試しにやってみます

先手:Puella α
後手:塚田 泰明

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二銀
▲5六歩 △5二金右 ▲6八銀 △6二銀 ▲7八金 △5四歩
▲6九玉 △3二金 ▲7七銀 △4一玉 ▲7九角 △3三銀
▲5八金 △3一角 ▲6六歩 △7四歩 ▲3六歩 △4三金右
▲6七金右 △7二飛 ▲4六角 △7三桂 ▲7九玉 △4二角
▲8八玉 △3一玉 ▲1六歩 △2二玉 ▲1五歩 △5三銀
▲3七桂 △6四銀

denou 04 01

先後逆の森下システム(飛車寄りが早いため正確には郷田流)のような進行
前二局の奔放な序盤とはうってかわって、本格的な矢倉となりました
後手番で先手の作戦を使うことが得となるか損となるかというところです
ソフトは序盤が弱点と言われていましたが、こういう将棋も指せるということ
これは、よりプロの将棋に近づいていく可能性を暗示するように見えます



▲2五桂 △2四銀 ▲1三桂不成△同 銀
▲2五歩 △4五歩 ▲3七角 △8四歩 ▲1四歩 △同 銀
▲同 香 △同 香 ▲8三銀 △7一飛 ▲2六角

denou 04 02

先手は銀の位置が中途半端なので、それを活用するのだろうと思っていました
ところが桂を跳ねたかと思うといきなり成り捨てならぬ不成捨て!
まあ不成でも取るしかないのですが、こういうところは不思議ですね
そのまま▲1四歩と突いて攻めていく手も見えますが、次の攻めまでに間が開いてしまう
その隙をなくすために▲2四歩と突いて準備
良いタイミングで▲1四歩と突こうというわけです

後手は△4五歩と角に働きかけます
右に行けば端攻めが楽になり、左に行けば反撃の時に楽になります
Puella αは右に逃げました
結果論になりますが、ここで△9四歩と突く方が優ったかもしれません
すかさず銀を入手して空いた空間に打ち込みました
普通ならあまり上手く行かない攻めと言われていますが、
端が攻めに絡まず反撃態勢が不十分であったために、実際はかなり難しいようです
人間の先入観を突かれたと言えるかもしれません

▲2六角と飛車取りに角を活用します
右に引いては攻めに使うのは難しいかと思っていましたが、上手く使った印象です
対して△5三銀ならどうなったのかは気になりますね
▲8二銀不成から香を取るのはさすがに感触が悪いし
▲7四銀成は桂跳ねで飛車が成銀に当たって悪そう
▲8二銀成でじっくり?これも苦労は多そうです
黙っていたらそのうち△8二香がありそうなので▲8六銀と当たりを避けるのが無難でしょうか

また、▲2六角に△5三角とぶつける手も有力だったようです
▲同角成 △同銀 ▲8二角から桂を取る手は見えますが
そこで△1九角 ▲7四銀成 △7一香という反撃があり、これは後手が良さそう
しかしこのあたりの木村八段の解説はさすが受け師です
受けの手が次々出てくること




△3一飛 ▲7四銀成 △1六歩 ▲2九飛 △1七歩成 ▲4六歩

denou 04 031


塚田九段は飛車を逃げてから△1六歩と端に圧力をかけます
と金を作ろうという手ですが、▲1八歩と受けさせて端を楽にするのが本当の狙いで
攻め100%の塚田九段らしからぬ受けの手でした
先手は当たりを避けてから4六歩
この手が木村八段絶賛の好手でした
同歩なら▲4四歩、あるいは角を成ってから▲4四歩のような手が厳しい
他にもわかりやすい攻めの手がある中で、この手を選べるのは相当強いと




△1六と ▲6二角成 △8五桂 ▲6四成銀 △同 歩 ▲4四銀 △同 金
▲同 馬 △3三銀 ▲5四馬 △4三銀 ▲6三馬 △2六香
▲5九飛 △1五と ▲4一金 △1三玉 ▲3一金 △同 金
▲7一飛 △2五と ▲9一飛成 △2四玉

denou 04 03

と金を引いて催促
桂跳ねに先手は銀を逃げずに▲6四銀と交換しました
働きのいまいちな銀と成銀の交換で、かなり効率は悪いのですが
△同歩に▲4四銀と早い寄せを狙っていました
馬を弾いて△2六香と飛車取りに打ちます
このあたりで塚田九段は入玉の方針を考えていたということです
飛車を取られてしまいしましたが、とにかく入玉の道を拓いていきます
しかし、▲9一飛成に一目散に逃げた手はさすがにやりすぎでした
相入玉になれば点数勝負、玉は0点、飛と角は5点、他は1点の価値になります
そして両者24点以上なら引き分け、それに足りなければ負けです
つまり角を取られないように△2二銀から角を逃がす手を考えるべきでした
ここで形勢を損ねてしまったようです




▲8六銀 △1七香成
▲5五香 △1五玉 ▲5三香成 △3二銀 ▲9三龍 △2七香成
▲8四龍 △2四銀 ▲4二成香 △同 金 ▲8五龍 △3三桂
▲4五歩 △4六香 ▲5七銀 △4七香成 ▲6四馬 △4一金
▲4四桂 △3六と ▲5四角 △2五桂 ▲3二桂成 △2六玉
▲4一成桂 △4六歩 ▲6八銀 △3七桂成 ▲6三角成 △4八成桂
▲6二馬 △3五歩 ▲7九飛 △5八成桂 ▲1四銀 △6九金
▲2三銀成 △2五銀 ▲2四成銀 △1六銀 ▲7七玉 △2八成香直
▲9五銀
denou 04 04

米長永世棋聖と塚田九段が借り受けたボンクラーズは玉が堅ければ入玉を狙ってこなかった
しかし、対米長戦以降のバージョンには不完全ながら入玉の対策も施してあった
そこに誤算がありました
多少悪くても入玉すればなんとかなるという前提での遁走でしたが
あまりに駒損を顧みなさすぎました
▲7七玉~▲9五銀を見たとき、塚田九段はかなりガッカリしたでしょう
コンピュータは入玉将棋が苦手というのを盲信しすぎたのがいけませんでした




△7九金 ▲同 金 △3九飛 ▲8六玉 △6八成桂
▲同金上 △8九飛成 ▲7五玉 △5七歩 ▲8四玉 △5八歩成
▲9三玉 △9九龍 ▲7八金 △5七と ▲8二玉 △6七と
▲同 金 △2七玉 ▲9一玉 △6九龍 ▲6八金打 △4九龍
▲3四歩 △5八成香 ▲1三歩 △4七歩成 ▲3三歩成 △6八成香
▲同 金 △5九龍 ▲6七金 △5七と ▲8六馬 △5八龍
▲7七金 △6七と ▲1二歩成 △7七と ▲同 馬 △5六龍
▲4四歩 △5二金
denou 04 05

先手もあっという間に入玉し、互いに絶対詰まない状態になってしまいました
こうなると点数で大きく劣る後手はつらい
本当なら会場も絶望ムードになるところですが
木村八段のトークスキルでなんとか楽しめるといった状態
ここ数時間を投了しなかった塚田九段に対しては賛否両論ありました


しかし風向きが変わってきました
Puella αは目標を見失ったのでしょう
無意味なと金の量産を始めます
小競り合いの末に5筋が通り、馬に働きかけることに成功します




▲7一馬 △6二銀 ▲8二馬 △7一金
▲9二馬 △8一金打 ▲同 馬 △同 金 ▲同 龍 △4七龍
▲8六馬 △4四龍 ▲3四成銀 △4六龍 ▲6四桂 △6三金
▲7二桂成 △6六龍 ▲6四歩 △同 金 ▲6八香
denou 04 06

ここでも正しく受ければ大駒を取ることは難しかったはずですが
Puella αはなぜか一つずつ逃げる
その結果、1点の駒2枚を犠牲に5点の駒を入手
残された金銀を生還させれば、あと少しで持将棋引き分けが狙えます
図の香打ちは油断ならない手で、歩で受けると▲7七金を狙っています




△5七龍 ▲6四香 △5三銀 ▲6三香成 △5四銀 ▲6四成香 △4五銀
▲4三歩 △7七歩 ▲7五馬 △6八龍 ▲4二歩成 △4六銀
▲8六馬 △4七と ▲4四歩 △3六歩 ▲2二歩 △6七龍
▲6三歩 △7八歩成 ▲4三歩成 △7七と ▲8五龍 △8八歩
▲2一歩成 △8九歩成 ▲6二歩成 △8八と引 ▲5四歩 △8七と引
▲7五馬 △3七歩成 ▲8二歩 △1八玉 ▲2六金 △2七銀成
denou 04 07

金を犠牲に銀を生還させ、いよいよ最後の仕上げにかかります
と金を作って24点目を回収し、残った全ての駒の生還を確定させます
これにて持将棋引き分け、死闘に幕が降ろされました

本局の棋譜は、プロの棋譜としてはあまり誉められたものとは言えないでしょう
はっきり言って泥臭く、汗臭く、力強さ、華麗さ、といったものとは対極にある将棋でした
コンピュータだから引き分けにも持ち込めましたが、これが人間相手であれば不可能でした
語弊を怖れずあえて言います、ひどい将棋だったと
しかし素晴らしい勝負でした

団体戦でカド番であったから、プライドを捨て、チームのためにもぎ取った引き分け
勝負として勝ったわけではないけれど、塚田九段の覚悟は一つの結果を引き寄せた
第二局、第三局は間違いなく素晴らしい名局であったけれど
もしかしたら、彼らに塚田九段ほどの覚悟があれば勝てたかもしれない
あるいは勝てないまでも、引き分けはあったのではないか
そう思わせるほどに、この将棋を捨てなかった塚田九段の覚悟には力があった
プロとしてだけではなく、チームの一員として負けるわけにはいかなかった
その想いがつかみ取った、価値ある引き分けでした



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電王戦第四局 開幕

こちらで9:30からです

今回ばかりは、あえて棋士側が挑戦者であると言わせてもらいます

前回の覇者、「初代電王」ボンクラーズ

その後継ソフトであるPuella α

前回、米長邦夫永世棋聖との死闘を制したコンピュータ側のエースです

作者の伊藤英紀さんは今回ヒール役として盛り上げに一役買っています


Puella αってどういう意味かなと思って検索したら

「魔法少女まどか☆マギカ」のラテン語表記 Puella Magi Madoka Magicaというのが・・・

Puellaは少女・娘・処女という意味らしいが「少女α」では意味がわからない

コンピュータ将棋とは何のつながりもなさそう

あえていうなら、作者である伊藤英紀さんの娘ということだけど

娘って村娘や町娘的なニュアンスっぽいし、なによりラテン語の意味がわからない

やっぱりアニメから取ったんじゃないかなあ・・・

ちなみにボンクラーズはボナンザ・クラスターズが元ネタと言っていたけど

これも「あずまんが大王」にボンクラーズというのがいて、それが元ネタという説もあります

どうやらこっちの説が濃厚になってきた感じですね



なんかどうでも良さそうな話が膨らんでしまいましたが

人間側の紹介に移りましょう

攻め100%塚田泰明九段

かつて塚田スペシャルで棋界に旋風を巻き起こし、王座のタイトル獲得経験もある名棋士です

現役棋士とはいえ、やはり今回最年長のベテランですから

米長先生同様に棋力の衰えは心配されるところですが

ノートパソコンとはいえ練習将棋で15分の持ち時間でツツカナに勝っているわけですから

コンピュータ将棋と戦う力はまだ充分に持ち合わせていると見て良いでしょう

しかし、やはり若手ほどにはもはや読めないと思います

Puella αに勝つには、第一局の阿部四段のような相手に力を出させない方針が必要だと思います

しかし、前回苦戦を強いられた新米長玉(2手目△6二玉)は当然対策してくるでしょう

前回バージョンのボンクラーズで新たなPuella α対策をどこまで見つけられるかが注目されます

米長先生の敵を討つことが出来るのか、必見です


最後に、解説の木村一基八段についての情報を少し

彼は千駄ヶ谷の受け師と言われる受け将棋の名手ですが

実は解説名人の異名も持つ解説の名手でもあるのです

解説のわかりやすさ、面白さにかけては渡辺竜王と人気を二分しています

そちらの方にも注目して見て頂きたいですね



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ゼロの使い魔のヤマグチノボルさん逝去

ゼロの使い魔の作者 ヤマグチノボルさんが亡くなったらしい

アニメは完結していたが、原作は未完のままとなってしまった

完結までのプロットは完成していて、あと2巻で完結というところだった

ファンとしても残念だけれど、作者はもっと悔いが残っただろう

まったく惜しいことでした


最近のツイートは結構明るいものだったので安心していたのだけど

本当は苦しかったのだろうか

米長先生の最後のツイートもやはり明るいものだったのを思い出します

彼らの人柄なのかもしれないが、私も最後はこうありたいと思う

今はそんなに明るく生きていないけれど

最後には笑える人生でありたい

電王戦第三局 ▲船江恒平△ツツカナ

先手:船江 恒平
後手:ツツカナ

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △7四歩 ▲5八金右 △8四歩
▲7八金 △3二金 ▲2五歩 △6二銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △8五歩 ▲2八飛 △2三歩 ▲2二角成 △同 銀
▲8八銀 △4二玉 ▲7七銀 △7三銀 ▲6六歩 △6四銀
▲6七金右 △3三銀 ▲4八銀 △3一玉 ▲5六歩 △7五歩
▲6五歩 △同 銀 ▲7五歩 △7六歩 ▲6八銀 △8六歩
▲同 歩 △4四角 ▲5五角 △同 角 ▲同 歩 △6六角

denou 03 01

4手目の△7四歩はびっくりしましたが、これはツツカナサイドの作戦

プロと定跡で戦えば確実に鮮度では勝てないので

定跡を外す方がソフト有利に働く可能性が高いだろうと

前局、ponanzaは定跡ファイルを抜くという手段を使いましたが

ツツカナはこの局面での指し手を指定することで外してきました


飛先の歩を切らせた代償に、いかにもコンピュータらしい無理攻め気味の速攻

飛先交換に3つの得ありと言いますが、ソフトは飛先交換をそれほど評価していないようです

△7六歩を▲同銀と取る手もありそうでしたが、船江五段は穏やかな順を選択

ちなみに取ると▲7六同銀 △5四角 ▲4九角 △2七銀 ▲同飛 でこの筋は大丈夫そうですが

なにせ相手はコンピュータなので、ビックリするような手が飛び出すかもしれず

非常に興味のあるところではありました


▲同 金 △同 銀 ▲2六飛 △7五銀 ▲5四歩 △5二金
▲5三歩成 △同 金 ▲2四歩 △同 歩 ▲7一角 △5二飛
▲6一角 △5一飛 ▲6二角成 △6一飛 ▲同 馬 △2二玉
▲5四歩 △同 金 ▲2三歩 △同 玉 ▲5一飛 △4四角
▲4六飛 △2二金打 ▲5四飛成 △9九角成 ▲2五歩 △同 歩
▲4三馬 △5五香

denou 03 02

角捨ての猛攻に▲2六飛と浮いて咎めに行きます

ここでは▲5七銀右とぶつけてスッキリさせるのも解説の鈴木八段お勧めの手順でした

対して△7五銀なら本譜と同様に進めれば飛車の横利きが通って受けやすいだろうという主張

飛車浮きに△5五銀はまだこれからでしたが、△7五銀と引いたので▲5四歩で戦いに突入

△同歩は王手銀取り、△8六銀はと金を作られて攻め合い負け

△5二金で受けましたが、これもなんだか感触の良くない受けです

▲5三歩成から飛先の突き捨てを入れて▲7一角と決めに行きます


△6一飛に▲同馬と取り返しましたが、これは「男の子の手」(たぶん男の娘ではない)

詳細不明ですが一気に決めようという男らしい手という意味の業界用語らしいです

金の方を取るのも有力で、もしかしたらこちらの方が良かったかもしれません

男の子の手順で金桂両取りをかけますが、△4四角と反撃

▲5六飛と逃げたくなりますが、△5三歩で金取りが消えるのがつまらない

本譜の▲4六飛は金取りを残し、飛車切りを見せ、角が消えれば1手で馬の活用も見る

味の良い逃げ場所です


ここで△2二金打受けてるだけのようですが、それで桂香を拾う手を間に合わせようという手

船江五段は2筋を叩いて一気に決めに行きましたが、一旦▲7九金とするのも有力で

△8八歩なら馬筋が止まるので攻めやすいというわけです

次図の△5五香が非常に難しい勝負手で、ツツカナの実力を示した一着と言えます


▲5六歩 △8九馬 ▲8八金打 △7八馬
▲同 金 △6六桂 ▲6七銀 △5八歩 ▲同 銀 △7八桂成
▲2四歩 △同 玉 ▲5五龍 △4三金 ▲同飛成 △6八金
▲4九玉 △2七角 ▲3八角 △6六銀

denou 03 03

△5五香に▲4九玉と逃げれば馬を取り、飛車で取り返せば王手竜取り

竜で取り返せば△4二歩と受けるような変化で難しい

控え室の検討では△5五香に歩を温存して▲5七銀右という受けも検討されていました

△同香不成 ▲同銀に玉頭の叩きを受けて△3五銀なら▲3二馬 △同金 ▲4一飛成 △2二金

本譜は香取りに▲5六歩、しかし△8九馬と桂を取った手が速く

結局長考して▲8八金とつらい受け


馬を切って△6六桂と厳しく迫り、▲6七銀に△5八歩と叩きます

▲4九玉と逃げれば馬を取って△2七馬が激痛

▲6八玉は有力と見られていましたが、どうもはっきりしない

本譜は怖いのですが▲5八同銀、寄せられる前に寄せてしまおうという船江五段らしい決断

コンピュータ相手にこの順はなかなか選べませんね

玉を追って△2七角に角合い、ここでは金合いも香合いも難しかったと思いますが

先の長考で時間を減らしていたのは惜しかったですね

ここで時間を使えていたら、もう少し明快な順もあったかもしません

実はこのあたりで評価値がツツカナ側に1000点近く振れていました

ほぼ勝勢というレベル、終盤でこの差ではもう駄目なのかと思いましたが

しかしここでは終わらなかった


▲同 龍 △4二歩
▲6八龍 △4三歩 ▲7八龍 △5四角成 ▲2八香

denou 03 04

コンピュータは勝勢という、しかし控え室のプロは何故そんなに評価が開くのか理解不能という

完全に意見が割れる中放たれた△6六銀捨て!

△5八金 ▲同玉 △3八角成のときに▲2五竜の詰み筋を消した妙手!

と思ったのですが、▲同竜と取って同じように進めると▲1五銀からやっぱり詰む…?

なんだかコンピュータのくせに人間みたいな筋の良い失着(?)ですね

結局寄せはなく△4二歩、しかし▲6八竜が詰めろをかけながら自玉を安全にする好手

そのまま後手の攻め駒は一掃されてしまいます


△1四歩 ▲5五金 △5三馬 ▲7六龍 △1三玉 ▲7二龍 △7一歩
▲7七龍 △8九飛 ▲6九歩 △8六飛成 ▲6八龍 △5四歩
▲4五金 △7三桂 ▲1六歩 △1二玉 ▲1七桂 △2六歩
▲1五歩 △同 歩 ▲2五桂打 △2三金打 ▲3六金 △4四歩
▲4六金引 △2四銀 ▲2六香 △3二金

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さすがにツツカナに攻めの手はほとんどなくなり、△1四歩と粘りに出ます

私なんかは激辛流が好きなので、王手で飛車は打たせませんよと▲5九金とか

打っちゃいそうですが

でもまあきっと良くないですねこれは

しかし本譜の▲5五金もあまり感触は良くないと思います

結果的にはこれが祟る進行になってしまいました


馬を退かせて歩を取り、敵陣に竜を入りますが、△7一歩が簡単には勝たせない受け

桂取りは自陣が危険なので引き上げますが、このあたり読み違いがあったように見えました

ツツカナは王手で飛車を打ち込み、竜にぶつけて成り返ります

中央の金を退かせて桂を活用、このあたりで流れがおかしい感じに見えましたね

▲1六歩から端桂で活用していきましたが、ここは鈴木八段の勧める▲3六歩からの活用の方が

万全な寄せだったでしょう


突き捨てを入れて▲2五桂打、これが悪手となります

銀が逃げてくれれば良いのですが、△2三金打が頑強

銀を取れば△同桂が金に当たってくるので攻めにくいのです

これで駒が渋滞してしまい、上手い攻めがなくなってしまいました

単に桂を跳ねていれば、ここまでの渋滞はなかったでしょう


歩頭に金を押し込め、銀を逃がしてプレッシャーをかけていきます

対して香を走った手が敗着となったようです

ひと目こう指したいのですが、△3二金と逃げ道を開けられてみると攻め切れそうもなく

悪形だけが残ってしまったというわけです

ここでは▲2六金と取って立て直しを図る方が難しかったはずです


▲7四歩 △8五桂
▲7三歩成 △6四歩 ▲7四と △7七桂成 ▲5七龍 △4二馬
▲5五歩 △3五歩 ▲5四歩 △5六歩 ▲同 金 △3六歩

denou 03 06

なんとかと金を作って攻めの糸口を作りますが、▲5七竜に△4二馬が当たりを避ける巧手

対して▲6三との方が難しかったと思いますが、▲5五歩と直接的に攻めました

もうここでは時間もなかったので仕方なかったかもしれませんが

しかし△3五歩の反撃を喫します

▲同金左なら最後に竜を横に活用できますが、しかしここでは取るしかなかったと思います

▲5四歩の取り込みに△5六歩と頭を叩き、交換するわけにもいかずに金タダ

ここからのツツカナの寄せは正確でした

船江五段も食い下がりますが、こうなったときのコンピュータにミスはなく

見事に逃げ切ってみせました


▲同 歩 △2七歩 ▲2九歩 △1六歩 ▲6三と △5二歩
▲4六歩 △1五銀 ▲5三歩成 △同 歩 ▲同 と △同 馬
▲1四歩 △2六銀 ▲4五金 △5一香 ▲1三銀 △同 桂
▲同歩成 △同 金 ▲3四金 △4二馬 ▲5二歩 △同 香
▲5三歩 △同 香 ▲1三桂成 △同 玉 ▲2五桂 △1四玉
▲5三龍 △3七桂 ▲同 銀 △同銀不成 ▲1三桂成 △同 香
▲2四金打 △同 馬 ▲同 金 △同 玉

denou 03 07


ゲストの大崎善生さんがプロ側を評して

「強い子供とおっかなびっくり対局する大人の有段者のようだ」

と言いましたが、これはまったく同感です

私が強い子供と対局するときも怖い順は出来るだけ避け、自分が力を出しやすい局面を選びます

一瞬の切れ味にびくびくしながら、自分の経験値による大局観や定跡知識で勝ちを目指します

電王戦に臨むプロもそのように見えます

それが悪いということではなく、コンピュータがそれほどの力をつけてきたことに驚くのです

終盤になってから評価値1000点を逆転して見せた船江五段はまったく見事で

強いプロはコンピュータより終盤が強いのだと興奮させてくれました

しかしそれも持ち時間があっての話

短い持ち時間でも粘り抜いたコンピュータの終盤力は驚異的でした



最後に余談ですが、名人戦も観戦記を書きたかったのですが

加藤先生のマシンガン解説に頭が追いつかなかったのでやめておきます

あのお歳でもやはり天才中の天才ですね

所々ポカ(二歩に気づかず解説とか)はあるものの手の見え方が違います


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名人戦・・・

sinyaeiji.jpg


とりあえずノーコメント


あ、電王戦第三局の観戦記(?)は次の記事で書きます

ちょっと観るのに時間かかりました

電王戦第三局 もうすぐ開幕

第三局はこちら、9:30開演です

将棋界最強の詰まし屋 船江恒平五段

第一回電王戦の時点でただ一人決定していた対局者

この男なら勝ってくれるだろうと米長前会長も考えていたということでしょう

詰将棋選手権全問正解、C級2組を全勝で昇級、加古川青流戦優勝

実績も文句なしの実力者です

阿部四段と同じく対局相手であるソフトも十分に研究できているはずですし

私の個人的な見解では最も勝つ確率が高いと見ています


対するはコンピュータ側第三位 ツツカナ

どうもツツカナの開発者はプロ側に一番協力的なようです

研究用にツツカナを提供したのみならず

対局者の五人(と希望者)を集めて定期的にコンピュータ将棋の勉強会をしていたようです

勝負師的だったponanza開発者と違い、研究者肌の人なんでしょうか

ツツカナは爽快な棋風とのこと、おそらく鋭い攻めが持ち味なのでしょう


似た棋風同士の対局となりそうですが、船江五段は果たしてどんな展開に持って行くのか

それに対してツツカナはどう応えるのか

注目の一戦です




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上達の道【4】 - 感想戦

「最大に効果ある上達法は感想戦です。」

将棋倶楽部24道場の下に書いてある言葉なんですけどね

この言葉が本当かどうかはわかりませんが

実際にはしっかりした感想戦ってあまり機会がありませんし

そもそも上手く出来ないって人もいるようです

ちょっとこれについて書いてみようかなと思い立ったわけです



一局指し終わったあとで、その局を振り返って検討するのが感想戦なんですが

理想は初手から並べ直して検討することですね

ネットでなく盤を挟んだ将棋では初手から並べ直すなんて無理って人もいますが

これは定跡知識などで形に明るくなることや、しっかり意味(思考)を込めた手を指すこと

そういったことで改善されると思います

ちゃんと考えて意味のある手を指せば、それは覚えていられるものです

プロも意味のない手が続く将棋は覚えられないし、頭で再現するのも難しいと言います


さて、実際の感想戦ですが

初手から並べていき、疑問に思ったことを相手に訊くというのが基本となります


この局面でこっちの手を選ぶとどう指すつもりでしたか?

こう指すつもりでした

(と、一緒にその展開を指してみることになるでしょう)


この手を指さなかったのはなぜですか?

この手がいやでした/気がつきませんでした/こうされたら全然駄目でしょう

(3番目の答えが返ってきた場合はちょっと恥ずかしいです)


時には対局者以外の意見や疑問が聴けることもあると思います

特に自分より上級者の意見はありがたく拝聴しておきましょう



事情があって(時間がない、相手が面倒がるなど)初手からは無理なこともあります

そのときは1つか2つくらいに絞って教えてもらいましょう

その局で最大の勝負所だと自分が思った局面、終盤の難所といったところですね

盤面で再現できない場合も多いので頭の中で思い浮かべる必要があるかもしれません



まあ、こんな風に相手が感想戦に付き合ってくれたら良いのですが

実際そうもいかないことが多いですね

正直、負けた直後に自分から感想戦をお願いするのはつらいし

勝った方から感想戦を提案するのもなんだか言い出しづらいのです

対局開始時に感想戦したい旨を伝えておくのも手ですが

多くは(特にネット将棋では)そのまま終わって解散でしょう

しかし、そこで終わってはもったいない

一人で感想戦するにはどうしたら良いでしょうか


1つは自分で局面を動かして、自分がミスしたんじゃないかと思われるところを検討します

自分の中で結論を出せば消化して次に活かしやすいものです(間違っていたとしても)

もう1つは、将棋ソフトの検討機能を使うことです

最近はそこらのアマ強豪より強くなり、プロにも届こうかというレベルに達していますから

市販のソフトのレベルも高く、中終盤に関しては結構いい手を教えてくれたりします

欠点は序盤や形勢不利な場合の指し手に難があることや、時間がかかること


私の場合は併用ですね

基本的には一人感想戦で結論を出しますが

どうにも手に負えない場合はソフト先生に頼るといった具合

完全に信じているわけではないですが、ソフトはこういった指し方を選ぶのかと

一つの方針として参考にしています



一局終わって、さあ次の対局というのも一つの楽しみ方ですが

感想戦で振り返ってみるのも、積み重ねるときっと得るものがあると思います

特に盤を挟んでの感想戦は結構面白いので、機会があれば積極的に訊いてみてください

ネットを挟むより少し素直になれます





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プロが負けた日 - 電王戦 第2局 ▲ponanza△佐藤慎一

生放送はプレミアムユーザーではないため追い出され、ミラーも混雑で見られず

結果と棋譜は2chで見て既に知っていたのですが

実際の映像はタイムシフトで昨日、一昨日と2日間かけて視聴しました

終局後の記者会見見てたらちょっと涙出ました


▲7六歩 △8四歩 ▲5六歩 △3四歩 ▲6六歩 △8五歩
▲7七角 △6二銀 ▲7八銀 △5四歩 ▲4八銀 △3二銀
▲5七銀 △3一角 ▲6八玉 △8六歩 ▲同 歩 △同 角
▲8七歩 △7七角成 ▲同 玉

denou 02 01

序盤ponanzaの指し手が怪しく、飛先の交換を許してしまいます

終局後の記者会見の話によると、ponanzaからは定跡ファイルを抜いていたとのこと

どういう理由があったのか、定跡合戦になって研究にはまるのを避けたのでしょうか?


△4二玉 ▲3六歩 △3一玉
▲5八金右 △5二金右 ▲2六歩 △4四歩 ▲1六歩 △5三銀
▲1五歩 △4三金 ▲6七金 △3三銀 ▲6五歩 △3二金
▲6六銀 △2二玉 ▲9六歩 △9四歩 ▲8八玉 △7四歩
▲4六角 △9二飛 ▲3七桂

denou 02 02

なかなか玉を引く気配がなく駒組みが進みます

先手は飛先交換の代償に端の位を取りました

7筋の位を取って盛り上がっていく構想もあったかと思いますが

それには△6四歩と反発して、同歩なら同銀と出て玉が不安定なまま戦いになります

▲6五歩と収めようとしても△7五銀から△3九角の筋があるので危険です


△7四歩と突いたのを見て▲4六角と角を据え、桂を跳ねて角を安定させました

この局面は概ね後手持ちの意見が多い中

中村太地六段は端の位を評価して先手持ちの意見でした



△2四銀 ▲7七金 △4二銀
▲8六歩 △5三銀 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △3九角
▲5八飛 △8四角成 ▲5四歩 △6二銀

denou 02 03

後手はひとまず有効な手もあまりないので先手の攻めを待つ方針のようです

▲7七金がなんだかよくわからない手ですが、堅さを評価したのでしょうか?

定跡を抜いたために、あまり形にもこだわらなくなっているのかもしれません


引いた銀を戻ったところでponanzaが仕掛けます

▲5五同銀に歩で謝るようでは完全な作戦負け

なんらかの反発をしたいところです

△7五歩や△7三桂も候補に上る中、佐藤四段が選んだのは単に△3九角

解説や検討陣の評判はあまり芳しくなく、馬が使いづらく後手苦戦ではないかとの意見


しかし、▲5四歩に囲いと逆方向の△6二銀と引いたのが気づきにくい好手

一瞬「えっ?そっち?」と思ったのですが

▲4四銀 △同金 ▲5三歩成の強襲でと金を作っても当たるのは逆方向の銀

さらに▲6四歩に手抜いてもと金を取り返せるために一手余裕が出来るというわけ

本局で一番印象に残る素晴らしい手でした


▲6四歩 △7三桂
▲8七金 △6五桂 ▲6三歩成 △同 銀 ▲5六飛 △4八馬
▲5八金 △3八馬 ▲6六銀 △5五歩 ▲5三歩成 △同 金
▲5五角 △5四歩 ▲4六角 △6四銀 ▲2五桂 △4五歩
▲6四角 △同 金 ▲6五銀 △同 金 ▲5四飛 △4三銀
▲5三飛成 △4四角

denou 02 04

一手の余裕を使って桂を攻めに参加させたのですが、ここでponanzaが変調

銀冠ならぬ金冠を作ってしまいます

桂に飛ばれる前に当たりを避けたのでしょうが

中央方面に利きが弱く、形を決めすぎだろうとのこと


さらに勢いよく△6五桂と跳ねます

歩を成り捨てて▲6六歩が気になるところですが

△5七歩から△5三銀以下、以外と後手の攻めが調子が良い(解説では形勢不明でしたが)

ponanzaは踏み込まずに飛車を浮きます

桂を跳ねるところで△5六歩も候補に挙がっていたので、ついでに桂まで跳ねられた勘定

ここ数手で後手はかなり得したと言えます


小競り合いの末に押さえ込めそうの局面になり、先手は角を切って勝負に出ます

途中△5五歩の叩きは覚えておきたい手筋です

▲5三飛成にじっと△3七馬も有力でしたが、佐藤四段は局面を決めに行きます


▲同 龍 △同 銀 ▲8三角 △8二飛
▲7四角成 △5四飛 ▲6五馬 △5八飛成 ▲6七銀打 △5九龍
▲5六桂 △3三銀右 ▲同桂不成 △同 銀 ▲4一銀 △4二金打
▲3二銀不成△同 金 ▲3五歩 △3七馬 ▲3四歩 △同 銀
▲4四桂 △4二金 ▲3二金 △同 金 ▲同桂成 △同 飛
▲3三歩 △同 飛 ▲4四金 △3二金

denou 02 05

▲8三角に△8二飛から△5四飛、この辺は少し乱れが見えます

角を成らせてから△5四飛よりは、すぐに△5三飛の方が得だったような気がしますし

じっくり行くなら、もう少し面倒を見ても良いような気がします


▲6七銀は受けの好手、この一手でかなり寄せが難しくなりました

自陣竜で受け潰す方針も考えられましたが、寄せを狙って竜を入ります

▲5六桂の反撃から先手も厳しく迫ります

謎の銀不成から▲4四桂と跳ねてギリギリの攻め

△4二金に▲5三歩や▲5二歩がいやらしいと言われていたのですが

単に金を打ち込んでばらし、▲3三歩と叩いて▲4四金と攻めていきます

ここで△2六馬と入玉含みで行くのは有力だったと思うのですが

佐藤四段は△3二金と打ってその場で頑張る作戦

しかしコンピュータ相手には入玉は特に有効だったと思うのですが

実際どうだったんでしょうか?



▲3三金 △同 桂
▲6一飛 △5一歩 ▲4四金 △4三銀打 ▲3五歩 △7三桂
▲6六馬 △4四銀 ▲3四歩 △2六馬 ▲6三飛成 △3五馬

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▲6一飛は底歩で止められてやや疑問

そして▲4四金から▲3五歩と絡んでいきます

ここで△7三桂が手順前後でした

先に△7七歩ならどれで取っても薄くなり、さらに▲6六馬が▲7七馬と引けなくなります

さらに△3五馬がまたも手順前後で、ここでは先に△5三金と受けるところでした

これが本局の敗着となったようです



▲3三歩成 △同 金 ▲2五桂 △5三金 ▲4二銀 △4三金打
▲3三桂成 △同 金 ▲5三龍

denou 02 07

投了図以下は同竜と取る一手ですが

先手玉が鉄壁なので一手一手の寄りとなってしまい、勝ち目はありません




本局は中盤でponanzaの読みを上回る手を指し、優勢を築いたものの

終盤で時間がなくなり、人間にミスが出てしまったという

人間の良いところも、コンピュータに劣る部分も、どちらも出て

最後にミスをした方が負けてしまったという内容でした

双方の良いところを見せた、最高の熱戦だったと言えます


ついに公式にコンピュータにプロが負ける日が来てしまったわけですが

五人もプロを出しての団体戦という構図自体が負ける可能性を考慮しての選択だったと思います

プロが負けてもおかしくない、とプロ側も認めて全力で当たっているわけです

次局以降もプライドをかけた対局は続いていきます

もしかしたら来年以降も、プロが完全に敵わなくなる日まで続くのかもしれません

楽しみである反面、そんな日は見たくないとも思うのです





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